家づくりや、リノベーションで間取りや動線からご一緒に考えられる場合は、必要なスペースからインテリアまで、ご希望の範囲で選定したりアドバイスさせていただきます。

が、今回は、日常暮らす家において、今ある空間に家具などをどう選び、どう配置していったらいいかというお話です。

 

一つの例として、ダイニングテーブル

部屋の大きさに入るというだけで選んでは日常の動きに不便が生じます。

考えるべきことは大きく2つ

1、何人座らなくてはいけないのか

2、人はどう動くのか

 

これは、どんな物を選んでも、どう配置しても余裕がある広い部屋ではなく、限られたスペースだとこのポイントが活きてきます。

先日、娘が大学の課題の平面図を見せてくれました。

すると、ダイニングテーブルがスペースと合っていない。

そしてダイニングチェアの数とダイニングテーブルの大きさが合っていない。

この、原因は単に、「入る物を入れた」ことから起きています。

確かに、入っています。(今回は、キッチン部分は省略します)

でも、これだと毎日の生活において、通常の動き以外(カニさん歩きしたり、手を伸ばさないといけなかったり、逆に、縮めなければならないなど)をしなければなりません。

 

今回娘が想定した家族構成は2人。

お客様が来てここで食事をすることはないという想定。

ということで、

こんなふうに、2人用に変更となりました。

ちなみにこの二人用として描いたテーブルは、4人掛けの時と同じ大きさです。

こうしてみると、このテーブルで4人が食事をするのはちょっと狭い感じがしませんか?

3人なら、壁との間に椅子を追加すれば大丈夫そうです。

 

食事をするとき、片手にお椀を持って、もう片方の手にお箸を持って口に持っていった時、自然とひじが肩幅より外に出ます。

ということは、椅子の幅分しか一人当たりのスペースがないとなると、隣の人と肘同士がぶつかってしまうことがあります。

 

また、テーブルと壁の距離が狭いと椅子をひいて座ったら後ろを人が通れない、もしくは座っている人にテーブルに近づいてもらったり、カニさん歩きでぶつからないように通らなければならなくなります。

 

こじんまりとしたレストランなどだと、こういったことはあるかもしれませんが、毎日暮らす家で毎日、毎食こういう通常とは違う体の動きをすることは、出来ればない方が良いように思います。

 

今回の娘の図面において、ここに4人座れるようにダイニングスペースをとなった場合、どうするか・・・

一つの例としては、

こんな感じで配置してはどうかと思います。

一番奥の椅子には一人しか座らず、その人が座っていても後ろを通る人がいないので、テーブルと壁の間は60㎝あれば、多くの場合座ることができます。

テーブルと壁の間に人が座って後ろを通る場合は、本来なら1m欲しいのですが、80㎝あればカニさん歩きせずに座っている人の後ろを通れるので、上の図では二人並んでいる所はテーブルと壁の距離は80㎝です。

 

人が自然に動けるということは生活においてとても大事です。

斯く言う私も正直、ちゃんと考えずに配置したものは、使いづらく、見て見ぬふり、使えていない収納など存在しています。

もったいないですよねぇ。

もう一度、一から設計し直したい所が満載ですが、今ある中で使いやすいよう工夫していくこともまた楽しく大事だと思っています。

 

「はいる物を入れる」のではなく、「自然の動きができるようにするには」そんなインテリア選びの視点をお勧めします。

一緒にインテリア選びもお手伝いいたします。

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