さて、今回は実際暮らす建物に関して、注意すべきというか、注目すべき、注力すべきことについて綴ってみようと思います。
1、建物の性能、優先順位に入ってますか?
暮らしのイメージを膨らませ、優先事項を決め、ソフト面がある適度決まったところで、いろいろ探したかった建物を「いざ、探そう!」というところに来ました。が、
どんな建物を探しますか?
どんなふうに探しますか?
不動産情報を手に入れるのは、もちろん、物件情報が豊富に揃ったポータルサイトを見るのが一般的です。
CMでもいろんなポータルサイトを目にし、耳にするので、自然といくつかは思いつくと思います。
優先順位が、皆さんそれぞれ決定していると思いますので、その優先順位に沿って探していくことになると思います。
最優先時事項が金額の方、お隣との距離含め環境の方、それぞれあると思います。
ただ、優先順位の中に、建物自体の性能は入っていますか?
①断熱性
「とにかく古民家であることが優先で、夏暑く冬寒くても全くかまいません」「お金はふんだんにあるので、どんなに光熱費がかかっても大丈夫」などという場合は別として、健康的で心地よい暮らし、光熱費など日々のランニングコストを抑えエコな暮らしのためには断熱性は重要です。
中古住宅の多くが無断熱、もしくは不十分な状態だと言っても過言ではありません。
これも、なぜこのように声高に言うかというと、
「こんなに寒いと思わなかった」
「全然エアコンが効かない」
「電気代がかかって仕方ない」
「家の中でも外と同じ格好をしている」
そんな声をよく聞くからです。
2025年4月から新築では断熱性能に関して断熱等級4が義務化され、順次、その求められる断熱性は上がっていきます。
ヒートショックという言葉を耳にする機会も増えたと思いますが、家の断熱性は健康的で心地よい暮らしのためには欠かせないものとなっています。
②耐震性
「旧耐震」「新耐震」という言葉を聞いたことがあると思います。
不動産屋さんの説明でも「この建物は新耐震ですよ」とか言われたことがある方もいらっしゃると思います。
でも、この不動産屋さんの使う「新耐震」という言葉は、建築的な耐震性のある家ということとは必ずしも同じではありません。
それはなぜか?
不動産屋さんの「新耐震」は昭和56年(1981年)6月以降の建物です。
ですが、その後阪神淡路大震災が起きた後、もう一度法改正がなされています。
それが2000年です。
ですから、1981年から2000年の間の木造住宅は「81−00(ハチイチーゼロゼロ)住宅」と呼ばれ、耐震性に関してはグレーゾーンと言われています。
「地盤が硬いから大丈夫」
「まぁ大丈夫でしょう」
そういう思いがあったりしますが、建物に命を奪われてほしくないという思いでいつもお伝えしています。
2、不動産屋さんは建物のプロ?
不動産屋さん、宅建士は不動産取引のプロフェッショナルです。
建物の専門家ではありません。
不動産屋さんは取引が法律に則って正しく行われ、売主さんと買主さん双方が困ることがないように細かいところまで書類を作成したりしてサポートしてくれます。
その契約書類は、あくまでも「法律で決められたこと」が書かれていればいいのです。
建物に不具合があるのを知っているのに言わなかった場合にはもちろんダメですが、「知らないことは知らない」「調べてないことは調べていない」と正直に示せばいいのです。
つまりは、不動産売買成立後、建物に何かトラブルがあった場合でも契約書の内容にもよりますが、多くの場合、買主さんは自分で直すなり、何とかするしかないことがほとんどです。
ですから、資格のある一級建築士などの専門家に「インスペクション」と言われる現況の建物の状況を調査してもらう方も増えています。
3、不動産情報だけではわからないことが多い
不動産情報は法律で決められたことが書かれていれば成立します。
ですから、建物に関して全て書かれているわけではありません。
もちろん嘘は書いてありませんが、全てではないのです。
そのことだけでも心に留めていただけると、見方も少し変わってくるかもしれません。
「綺麗でいい感じの建物が安く買えた!」
と言っても、それが本当にいい買い物である場合もあるし、見た目だけの場合もあるのです。
次回はどんなところ注意すべきか?なども含めお伝えしようと思います。
今回も長くなってしまいました。
読んでいただきありがとうございました。
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