所有なさっている不動産に関してご相談いただいた時点で、もうすでにそのお客様は「手放そう」とか「今のままではまずい」など、心に抱き動かれています。

まず、その相談するというところまでに至らないことが多くあります。

また、相談しても、その先に進まずそのままになってしまうこともあります。

 

そこにはハードルがある場合もあれば、ハードルすら感じていない場合もあるかもしれません。

所有している不動産をそのままにしてしまう理由や状況はいくつかあると思います。

 

1、無意識のうちに忘れていたり、問題視していない

2、わかってはいるけど、日々の忙しさに着手できない

3、建てた時、購入した時にかけた金額が頭をよぎる

4、もしかしたらいつか使うかもしれないと思っている

5、共有者全員の意見が合わない

などです。

 

こんなこと言っては、宅建士失格かもしれないのですが、一個人としては、どれも本当によくわかる理由です。

 

まず、1と2ですが、みなさん、それぞれの日常があります。

お仕事が忙しかったり、家族のこと、自分の体調のことなどなど、気になっていたとしても後回しにしてしまいがちです。

いざ、「どうにかしなきゃなぁ」とふと考えても、

「片付けたり、どこがいいかもわからない不動産業者を探し、連絡する・・・」

そう思っただけで、

「あ〜、無理無理」

そう思ってしまうことも多いのではないかと思います。

ただ、年に一度、どうしても思い出さなければならない時がやってくると思います。

そうです。固定資産税の納付です。

別荘地などだったりすると、管理費や共益費などの請求が来るときもそれと同じだと思います。

もし、納付書が届いた時などのタイミングで「どうしていくのがいいか・・・」と思ったとしたら、メール一本、電話一本ちょっとしてみるのもいと思います。

 

そして、3。

これもまた、わかります。

バブル期などに、億単位で購入したり建てたりした所なのに、聞いてみたら1000万円代、なんて場合もあります。

そうすると、そんな低い値段じゃぁと思ってしまって、そのままになってしまうことも。

ただ、そのままにしてしまうと、残念ながらそこから値段が上がることはないように思います。

 

さらに、4ですが、次元は違いますが、捨てられない洋服と似たような心理かもしれないなぁと思います。

「いつか着るかもしれない」

私のクローゼットにもたくさんあるので、耳が痛いです。

「せっかく別荘があるから」

「思い出がある実家だし、行ってゆっくりすることもあるかも」

「いつかは引っ越しするかもしれない」

そんなふうに思ったときは、是非是非、定期的にメンテナンスをおすすめします。

洋服は箪笥の中に防虫剤入れたりしておけば、そうそう、ボロボロにはなりませんが、建物は、人と時を過ごしていないと、朽ちていくスピードは早まります。

是非建物を一人ぼっちにすることなく見守っていただければと思います。

 

最後に5ですが、これはもしかしたら一番難しい、複雑な問題かもしれません。

それぞれの方にそれぞれの日常があり、そして立場もあるので、意見をまとめ動くことが難しい場合もあります。

ただもし、「意見は合致しているが、動ける人と動けない人がいる」「話し合って手放すことにはなっているが、時間がない」

そんな時は、一度、不動産業者に相談してみてください。

手続きの上手な進め方や、方法など、親身に相談に乗ってくれると思います。

 

ここまで書いてきましたが、どれもこれも大きな理由には違いありません。

でも、不動産はそのままにしておいて、ほとんどの場合、いいことはないのではないかなぁと思います。

確かに、何かのきっかけで持っていた土地の価値がググッと上がって・・・なんてことが全くないとは言い切れませんが、そうでなければ持っているだけで費用がかかるのが不動産です。

せっかくあった建物を一人ぼっちにしておいた時間が長かったために、気づいたら「雨漏りしていた」もっといくと、「壁が落ちていた」「屋根が崩れていた」なんてこともあります。

そうしたらもはや中古物件としては売ることができない状況にもなりかねません。

実際、行動に移したが残念ながら、全く買い手がつかないこともあります。

私たちに力があれば、どの建物も助けてあげたい。

でも、もちろん敵いません。

だからこそ、日々、考え取り組んでいます。

 

いつもいつも同じお願いばかりで、情けないのですが、どうか建物を一人ぼっちにすることなく、困った時にはご相談してみてください。

伊豆・伊東・イトーピアで、建物と設計のことならアクリにご相談ください❣️