アクリ初のイベント

古家リノベ見学会〜解体編〜が4月13日(土)に行われました。

移住コーディネーターの中屋香織さんにもお手伝いいただき、普段一般の方は目にすることが少ない、建物の壁の向こう側をじっくりと見ながら説明させていただきました。

 

よく「筋交」という言葉は聞くと思いますが、斜めについていれば全部が筋交ではないんです。

今回見て頂いた建物も、この時代としては、斜めに材を多めには入っていました。

ですが、しっかりと効いているものはほぼゼロ。

取り付け位置が正しいものはわずか1か所でした。

水回りや、外が草で覆われてジメジメしていたところなどは、やはりシロアリ被害があり、実際に食い尽くされてボロボロになっているところを体感していただきました。

柱など、表面からは全くわからないのですが、裏側はひどい被害で、静かに静かに、見つからないようにそっと食べ進んでいたんだなぁと思います。

 

この建物も、表から見れば修繕が必要なところはもちろんあっても、こういう状態というのは、一般の方には想像がつかないことがあると思います。

まして、外壁塗装され壁紙交換し、塗壁を塗り直しし、表面が綺麗になった建物の壁の向こうを想像することすらしないと思います。

この建物にも数年前までは暮らしている方がいたので、暮らしはできたのです。

この建物の中にいるとき、地震が起きなくてよかったと思います。

既存の状態をシミュレーターにかけた時、当然のことながら震度6強の地震では耐えられませんでした。

 

参加してくださった方々からも、たくさんのご質問をいただき、時間が延長になる程の盛り上がりで、感謝の気持ちでいっぱいです。

そしてアンケートでは

・シロアリの話がとても参考になった

・建物の構造も実物を見ることができてよかった

・説明が非常にわかりやすかった

・古民家再生時の留意点がよくわかった

という感想もいただきました。

 

伊東の街、建物のこといろいろと考えていらっしゃる方々と、

建物が人の命を奪うことがないように、

そして、

適切な正しい工事をすることによって古い建物が未来に向かって新たな時を刻んでいけるようになるように

していきたいと思います。

 

次回第2回目のイベント、古家リノベ見学会〜耐震補強編〜は、実際の耐震工事の方法や使用する材料などについてやりたいと思います。

金物は、使っていればいいのではなく正しい物を正しい場所に取り付けてこそ機能します。

信頼できる業者にお任せするのが一番大事ではありますが、ちょっと知識を持って、工事の報告写真や現場を見たときにそれを確認できるというのもときには大事かもしれません。

「知っている」ということは「安心」につながると思います。

まだまだこれから資料の作成など準備していきますが、日程は決定しております。

 

5月25日 土曜日 13:00からです。

 

是非、ご参加ください。

 

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