住宅ローン控除と言えば、新築したり、新築の建売住宅を購入した時というイメージが強いかもしれません。

が、しかし、現在では、一定の条件はあるものの、中古住宅の購入費用やリフォーム工事費用のため住宅ローンを組んだ場合にも住宅ローン控除を受けることができます。

要件に関しては、いろいろとあり、必要書類もいくつかあるのですが、その必要書類の中で今回スポットを当てるのは「増改築等工事証明書」です。

これって、どんな時に必要で、どんな時に証明書を発行してもらえて、そもそも誰が証明してくれるのか、わからないことがたくさんあるのではないかと思います。

ですから、できるだけわかりやすく解説してみたいと思います。

 

1、どこで(誰に)発行してもらえるのか?

①建築士事務所登録をしている事務所に属する建築士

②指定確認検査機関

③登録住宅性能評価機関

④住宅瑕疵担保責任保険法人

 

アクリは①に当たります。

建築士がいる工務店であっても、建築士事務所登録をしていない場合発行できません。

 

2、どんな時に必要か?

増築や大規模な改築を行うとき、確認申請が必要な場合がありますが、確認申請を必要としないリフォームを行った時に、リフォーム工事費用において住宅ローン減税や贈与税の非課税措置を受ける際などに必要となる書類です。

 

3、どういう場合に発行されるか?

 

◯一般リフォーム  (10年以上のローン利用必須)

第1号工事:増築、改築、大規模の修繕又は大規模の模様替

第2号工事:区分所有する部分の床(主要構造部である床)等の過半について行う修繕又は模様替
      (第1号以外の工事をいいます)

第3号工事:居室、調理室、浴室、便所等の一室の床又は壁の全部について行う修繕又は模様替
      (第1号・第2号以外の工事をいいます)

第4号工事:現行の耐震基準に適合させるための修繕又は模様替
      (第1号・第2号・第3号以外の工事をいいます)

第5号工事:高齢者等が自立した日常生活を営むのに必要な構造及び設備の基準に適合させるための修繕又は 模様替
      (第1号・第2号・第3号・第4号工事以外の工事をいいます)

第6号工事:エネルギーの使用の合理化に資する修繕又は模様替
      (第1号・第2号・第3号・第4号・第5号以外の工事をいいます)

第7号工事:給水管、排水管又は雨水の侵入を防止する部分に係る修繕又は模様替
      (当該家屋の瑕疵を担保す べき責任の履行に関し国土交通大臣が財務大臣と協議して定める保証保険契約が締結されているも のに限り、第1号・第2号・第3号・第4号・第5号・第6号以外の工事をいいます)

 

◯耐震リフォーム

 

◯バリアフリーリフォーム  (50才以上・65才以上同居・要介護者等)

 

◯省エネリフォーム  (窓の断熱工事必須)

 

◯同居対応リフォーム  (調理室・浴室・便所・玄関の内2以上の部屋が複数)

 

◯長期優良住宅化リフォーム  (長期優良住宅の認定を受けていること)

 

列挙してみましたが、それぞれにおいて細かく規定などがあり、複雑です。

多くの場合、第3号に該当しそうな感じもします。

100万円を超えローン期間が10年以上の場合も多いと思います。

しかしながら、ユニットバスを新しいユニットバスに、ただ単に交換しただけでは、要件に当てはまらないことも多いのが事実。

「模様替え」という言葉は一般的に使われる場合、家具の配置を変えることももちろん、壁紙を張り替えたら結構大きな模様替えのように感じます。

ですが、建築の世界での「模様替え」は『壁紙を剥がして塗壁にする』とか、『モルタルの外壁を剥がして、サイディングの外壁に張り替える』など大規模な工事となります。

ですから、『クロスの張り替え』『屋根や外壁の塗り替え』など、金額が大きくなった場合でも、要件に該当しないのです。

 

その他のことも、その建物ごと、工事内容により当てはまるかどうかは個別にみていくため、個人ではなかなか判断がつかないと思います。

 

今現在、断熱リフォームをする方も多くいらっしゃいますし、金額も高額になることも多く、ローンを組んでなさる方もいらっしゃると思います。

その際、できれば住宅ローン減税を受けたい場合、あらかじめ、工事をお願いするところで証明書の発行ができるかどうかなど、調べておくのもいいかもしれません。

そして、工事内容がその用件として該当するかなども確認してみるのもいいと思います。

工事前後の写真や、図面等、必要書類もあるため、工事をお願いしたところで発行をお願いできる場合とできない場合とでは、証明書の発行にかかる費用も違ってくることが多いと思います。

 

「リフォームをした」「100万円以上かかった」ということだけでは判断できない増改築等工事証明書の発行です。

問い合わせしてみることが一番ではないかなぁと思います。

 

 

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